ㄷㄷㄷ

メスチック・エロ、
忠南広域探訪者のための
必ず試験に出る
田(デジョン)婪ナイトライフナレッジ
前置き篇


by 小森          アレキサンドル


DDD
Humming Urban Stereo, 2011


husddd

群馬の太田ならいざ知らず、いかに広域とはいえ相当好きもの韓国アガシ探訪者ですらおそらく滅多に足を運ぶ機会もなかろうはずなのが韓半島忠南中心、大田(テジョン)広域市そのものなのであるが、以前にもブログに打ったことある水原篇で登場した偏執的ノリテツ野郎我が友岡田によると、ここ案外淫風香ばしき歴史ある歓楽都市だったりするそうで、わかりにくい言い方すればテグほど精子臭くもないが光州ほどプラスティックでもない。さらに言やあ、なんだか内陸に浜松みたいな町があるような、なんだかそんな感じの地味都市特有コンサバ風情をただよわせつつも、意外に隅には置けないあけっぴろげなエロ風雅をも醸す場所なのらしい。ま、そんで今、らしいと書いてはみたのだが、実はここみょんどん君も1年ほど前に立て続けて2度で3泊ほどお邪魔したことがあったりして、まあ岡田がそうは言うものの、俺的には2度も行ったことあるのにもかかわらず、不思議なことにぜんぜん印象が残ってないし殆んどなんにも覚えていない。正直言うとそれほど特徴なくてつまらない町だったりしたんだな。まあなんというか、俺ほんとうに大田に行ったことあるんだろうか、と自分で自分を勘繰りたくなるぐらいに今にして思えばまったく印象がない。いわばそれほどのみみっちさ。町を訪れた実感そのものが希薄といってしまえばそれまでの話だ。

1974

それでなんでそんなつまらない場所にわざわざ時間と金つかって出かけたかというと、たしょう事情は込み入ってて、なおかつちょっとあんまり人には言いたくない個人的な趣味に関してまでくどくどくどくど説明しなければならなそうだから出来たら書きたくないのだが、書かないと他人に伝わらないので敢えて書くと、19405060年代の有名な韓国ヤクザで金斗漢(注1)という人がいて、一時期もうなんだか知らぬが魂鷲掴みーみたいに俺は金斗漢のとりこになってしまったことがあって、金斗漢の全てを俺は世界一極めたい、まさにそれが俺の使命とか要はころりと心酔してしまって安易には理解しがたい無鉄砲でがむしゃらな精神状態であったのだな、実を言うと。でこの男、どれだけ凄いヤクザだったのかは、俺が説明するよかウィキペディアでも見たら素人にもだいたいのイメージわかると思うんだが、それはもうこの男若いころからやりたい放題に暴れまくったり殺しまくったり日本人ヤクザと派手に抗争したりして、祖国解放ののちにヤクザから国会議員にまで強引に成り上がったのはいいものの、あるとき国会でアタマに来て議場に公衆便所から採ってきたウンコ撒いちゃったりするぐらいスケールがでかく?とにかく破天荒に凄すぎるやつだったんである。

注1 ま知ってるやつは知ってるだろう。だからここでは金斗漢が伝説の反日ヒーロー金佐鎮将軍の息子なんだとか、金の娘は女優で国会議員の金乙東だとか、そのまた息子はイサンのソンイルグクだとか俺はわざわざ書かないので詳しく知りたいやつはネットでいくらでも調べてくれ。


009
김을동

ま最近でこそ人物イメージが妙に格上げされてしまって、どういうわけだか連続ドラマの素材やら、ちょっと昔だと将軍の息子シリーズなんていう、今でも人気が根強いイムグォンテクの映画のモデルやらにもなって、義理と人情と民族自決に命を燃やす反骨の英雄視されてもいるわけなんだが。でまあ金斗漢世界一極めたい俺としては韓国に行った時に自叙伝やらなんやら旅行にいくたび何十冊も本買い込んで読みふけり、自分ではそうとう詳しい斗漢通になったつもりだったんだが、やはり世界は広くて専門の筋金入り金斗漢研究者はもちろん俺よりさらにキチガイじみたフォロワーはそれこそザクザクいて軽いショックを受けたりもした。むろん有名ポータルサイトには数十を超える金斗漢カフェ(同好会的掲示板)が乱立しており、当然俺はそこで新たな知識を大いに得たりする一方、物凄い金斗漢狂どもと対等に意見交換をおこない日々新鮮な刺激を受けたりもしていたのだが、そんなおり出会ったカフェ友のひとりが大田在住ハンドルネーム「鶏龍の野生馬1981」こと李某そのひとなのであった。

李某は金斗漢の強烈なファンであると同時に60年代70年代の韓国任侠映画のビデオを山のように所蔵する国内指折りのマニアのひとりとしてカフェでも一目おかれており、かたやプロ評論家も顔負けの日本映画フリーク。特に70年代の深作欣二をはじめとする実録ヤクザものや東映ポルノ映画、昭和アイドル主演の歌謡映画など日本人以上に造詣が深い人物。30ちょい過ぎという年齢に似合わぬ老練なコレクター然とした落ち着きのあるコメント口調でいつも言葉のひとつひとつに重量感があって内心俺はしびれていたが、それで俺はなんとかこの李と知り合いになって、そのころ見たくて見たくてたまらなかった李大根ら主演の金斗漢もののシリーズをあわよくば全部コピーさせてもらおうと必死で接近をこころみていた。しかし想像を絶するやつらのレベルの高度さにまったくついてゆけず、まるで歯がたたなかったというのは正直なところ。

DDD
Kim HyeRim, 1989



khrddd

ところが事態はひょんなことから好転し、去年の暮れのあるとき李が長年探しまくっている題名のはっきりわからない日本映画(注2)があって、もし入手できるならどんな条件でも呑むぜというコメントを公知掲示板で吐いていた。そのうえカフェ内の日本人会員である俺に名指しでおまえ知らないか?と問い合わせすらあったのだ。中身はなくとも普段からやたら口数が多いのが幸いした。俺は少ししびれて部屋の中を小一時間うろうろし、これはまさに棚から牡丹餅的空前絶後的大チャンス、速攻アマゾン調べたがあいにく在庫なしで、もーいてもたってもいられねえからと翌日仕事を休んで神田の古書街から秋葉原新宿池袋の中古ビデオ屋、果ては金町松戸柏まで昼飯すら食わずに駆けずり回り夕方ようやく津田沼の古本屋で目星のビデオ(パッケージも色あせてボロボロしかも3本1000円、ほこりだらけの陳列台を捌きまくっているうちに偶然発見)を執念で見つけだした。そんで翌日には虎屋の羊羹を20本ばかし見繕ってさっそく韓国に向かって飛んでいたんである。

L
여름의 비밀

注2 李が見たかったのは1982年松竹作品「夏の秘密」というやつであった。俺が生まれる前の昭和のガールグループ「パンジー」という三人娘主演だが、これがとてつもない駄作でぜんぜん見所がない代物。どうしてこんなの李は見たかったかというと、それは北野武が出てたからである。李は北野のチョイ役を含めた出演映画作品は当然ながら、かつての伝説お笑い番組「ひょうきん族たけちゃんマン」ですら全エピソードをコンプリートしている蛇蝎級超キチガイ北野フリークである(おそらく韓国で間違いなく三本の指に入るフリーク中のフリーク)映画の中で北野は、孤児で行くあてもない主人公の少女北原佐和子を住み込みで雇いいれる親切なラーメン屋のオヤジという役どころでなのだが、まずこの設定からして既に面白くなさそうなのが丸分かりである。しかしながらパンジーの三人が歌う映画の主題歌は、作詞阿久悠作曲細野晴臣(YMO)編曲岡田徹(ムーンライダーズ)という当時の超一流超豪華版であり、一部昭和歌謡好きマニアの間では80年代初頭のベストチューンともみなされるほどに名高い曲であるという事実を俺の口からここで付言しておかねばならない。
 

leedaegeun
이대근
고래사냥 1984


まそんなこんなで汚いVHSテープ一本と竜山で仕入れたハードディスクと羊羹携えて大田くんだりまでヨレヨレになってたどり着いたんだが、どうもこうもKTX降りたら駅前で急に腹が痛くなってしまって慌ててトイレに駆け込んだのはいいが、あまりの下痢のひどさに(電気街の汚い中華屋のクン饅頭がやばかったぽい)目まいすら起こしてうっかり李との待ち合わせに遅れてしまうなどという初対面にあるまじき致命的なアクシデントもあったりして散々だったが、なんとか当初の目的を果たすことはできた。それもこれも李某の懐の深さと俺の執念のたまものであったからに相違なく、今でも李には感謝しているが、それよりもなによりも面食らったのは当の李某が男でなくだったことである故ナンシー関似、その上女だてらに深夜の代行運転なんかやってる独身女で体重95キロは軽くある巨女、ちなみにファッションは芋なジャージに決まっている)。最初てっきり李は、金と暇が潤沢な開業医の息子か会社経営者のぼんぼんかなんかなんだろうなと勝手に想像していた俺にとってこれは少なからぬ衝撃だったね。その上、ナンシー李某は認知の入った実の婆さんと自宅に二人暮らしで生活状態は傍から見てもそうとうな貧困レベル、趣味にかける異常な情熱で家産は傾き日々の暮らしもひもじいものがあるのに違いなかった。だのにその晩は飯までご馳走になって酒まで出されたうえ、おまけにどうしても今夜は家に泊まっていけと李某女が強力に勧めるもんだから、内心いやだったけどまあ仕方ねえなと潔く腹くくってその晩泊まることにはしたんだが、正直少々おいら身の危険すら感じちゃったもんね。さいわい犯されることはなかったが。

そんで余談だがナンシー李某の自宅は大田の伝統タルトンネとして名高いテドンの丘の上にあったんだが、ぼろ小屋に等しいそのハコ房には小さな部屋が二つと不潔な流し台兼洗濯機置き場しかなく、まさに場末の旅人宿も裸足でランナウェイするほどの圧倒的あばら家感、なんだか嗅いだ事もないような匂いと陰鬱なオーラが漂う不吉な空間であったし、粗悪なビニールシートで覆われたオンドルは信じがたいことにいまだに練炭仕様で心なしか懐かしい一酸化炭素=死の香りすらする始末。おまけにナンシーの自室は膨大な資料群の重みと老朽化でもはや斜めに傾いてさえいるのだ。これ、もともと急な勾配地に立脚する建物ゆえ、おのずとキリコの絵の住人気分がいながらに味わえること受けあい、まさに半島モダンなシュールなレアリスムの館で錯乱ムードも満点だ。しかし李大根やそのほか主演の70年代金斗漢ものは画質こそ劣悪だったが俺にとって垂涎のスーパー弩級レア、さすがこの女、韓国を代表するマニアだけあるわとついつい薄気味悪さも忘れて、それでも深夜3時頃までかかって手持ちのハードに50G分量をコピー完了した俺は、いっそこのまま逃亡しちゃおうかとも思ったが、そこでいきなりナンシーの携帯が鳴ってどうやら代行手配の呼び出し電話。儒城の飲み屋まで客拾いにアタイちょいとちょっくら出かけてくるわと言い残してサンダル履きで彼女は出かけたものの、取り残された俺は、認知な婆さんの横に敷かれた薄い布団のなかで、それこそ一秒たりともまんじりともできずに寒い異国の夜明けをいつまでもいつまでも心細く待ちわびていたのだな、これがまた。

ぐえーへっへ

■ みょんどん君の大田(テジョン)耳より旅行ガイド
大田の伝統タルトンネとして名高いテドンの丘


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DDD
メスチック・エロ、
忠南広域探訪者のための
必ず試験に出る
田(デジョン)婪ナイトライフナレッジ
おまけ篇
につづく・・・

続・みょんどん君のスーパーコリアステーション : 夜のボナンザ/DDDDD!ドメスチック忠南広域エロ探訪者のための必ず成功できる大田(デジョン)貪婪ナイトライフナレッジ、おまけ篇






 

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about R.O.K.
       more cutie-sounds


  • Kim Myung-Gon Sound Vol.1
    23 tracks, total time: 1:49:47

    When I Feel Love - Nami 1987
    Round And Round - Nami 1985
    Got To Give It Up - Sarang Gwa Pyunghwa 1979
    Shake Your Booty - Sarang Gwa Pyunghwa 1979
    Fire, Come Together - Sarang Gwa Pyunghwa 1979
    Birthday - Garam Gwa Mae 1978
    Blue Jeans - Black Butterfly 1981
    For Elise - Sarang Gwa Pyunghwa 1979
    After You Leave Me - Jang,Deok 1986
    Love Feeling - Yoon,Ik-Hee 1991
    The Rain Pours Down - Sarang Gwa Pyunghwa 1979
    Silent Night Holy Night - Seoul Nageunae 1976
    Jingle Bells - Seoul Nageunae 1976
    Wandering - Gu,Chang-Mo 1986
    Symphony No.5 - Sarang Gwa Pyunghwa 1978
    Temptation - Lee,Jae-Young 1990
    Flying In The Deep Night - Lee,Mun-Sae 1987
    A Day Of Sunrize - Seoul Nageunae 1976
    Balloon In My Heart - Seoul Nageunae 1976
    NoNoNoNoNo - Ha,Soo-Bin 1992
    Rose - Sarang Gwa Pyunghwa 1979
    Dokdo Is South Korea Land - Jung,Gwang-Tae 1982
    Ave Maria - Sarang Gwa Pyunghwa 1978




    All songs arranged & performed by
    Kim,Myung-Gon (1952-2001)



    https://soundcloud.com/koreastationnouveau/sets/kim-myung-gon-sound-vol-1







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