19291116

寒さのあまり情死できず
素っ裸で派出所に

【釜山】さる11日の夜11時頃、東莱郡沙上面派出所にほとんど素っ裸の男女がはいってきた。同派出所の調べによると女は釜山府緑町2丁目23番地福岡屋の娼妓松川ハツ(24)で、同行していた男とはずいぶん前から夫婦の契りを交わしていたが、金が怨みのたとえのごとく一緒になれないことを悲観。思い余って同夜8時頃福岡屋をとび出し洛東江の深みで心中を試みたものの、冷たい風ふきすさぶ初冬の寒さにはとうてい耐え切れずやむなく派出所に駆け込んだのだという。


意訳 小森アレキサンドル

植民地遊郭、死の賛美

以下はとりとめない想像をふくんでいる。

記事の主人公松川ハツはおそらく筑豊かそこらの農家の三女か四女。昭和の恐慌のあおりで立ち行かなくなった家計を救うため、自ら一家の犠牲となって朝鮮へと売られた身の上。抱え主の福岡屋もやはり九州人で困窮する農家の若い娘らを阿漕な手段で抱え込み、当時釜山府緑町のメイン通り一等地に構えた青楼で植民地の遊び人や旦那衆相手に派手に商売し、さぞかしブイブイいわせていたことだろう。一方心中相手の男はといえば、こちらもやはり内地で食い詰めた七つか八つの年長。もとはどこだかの素封家の血筋だったが、だらしない性質と浪費癖に家庭不和や不況が追い打ちをかけ、女房子供を放擲して上海に逃げるつもりが気づくと釜山にたどり着いていた。生活力だの人生の建設などといったテーマにこの男は生来まったく無縁だったが、横顔に翳りある当時としてはわりとイケ面の範疇で意外と女にもてた。恐らくは自称日雇い港湾人夫かヒモ専業あるいは冴えない博打うち。それらいずれなにかを名乗って外地ぐらしをしのいでいたのにほぼ間違いない。昔は今と違って人間の種類もさほど多くもなかったはずだから俺の予想はたいてい当たってるはずだ。無論ハツにはハツで女の細い背中にのしかかる相応な負債があり、当初は客と娼婦で出会った二人がお互いの行末を悲観して思い余った行動に出たのではないか、と想像する。



昭和初頭のこの時期、遊廓の娼婦と客による情死やその未遂事件というのは、朝鮮半島に限らず日本本土を含めて全国各地でやたらに多く発生していたようだ。景気が悪かったんで皆んな死にたかったのか、美的ななにかに霊感を受けたのか、酔ったはずみで真似事のつもりがほんとに死んじゃったとか、なんだか地味にひとつのブームだったようだ。其々くわしい経緯までは知る由もないが、その都度新聞の片隅にはごくごく小さなありきたり記事が残されている。しかしながら概ねこういう類いの心中事件というのは、たとえ現場が外地であったとしても、そもそもが同国人カップルだったからこそ成り立つ種類のものであったようだ。いささか飛躍した例えではあるが、昨今韓国デリヘルに執心するアガシ狂い常連客や韓国クラブのヘビーユーザーが韓国人風俗嬢の身の上に同情してホテルで心中する事件がけっして起きえないように、朝鮮女と日本人男もしくはその逆のパターンというのは実にまれ、もしくは皆無であったのではないかと思われる。

たまたま出会いの機会がなかったからそうなのか、はじめから相互に興味が沸かなかったからなのか、将亦単純なレイシズム的無意識相互感情があったからそうなのか、この時分民族性を超えたヌルっとした情話の類はどこをいくら探しても全然でてこない。(たんに俺の探し方が悪いだけで実際は数多く発生していたのかもしれんが…cf.「ヘリョンイヤギ」キムソンミン)。それで、結論めいたことを一個言えば、心中という一大事業を実現するにあたっては、たとえ肉体の宮合が完璧な間柄であったとしても、いわゆる言葉によるコミニケーションってのは生死にかかわるほどに、ものすごく大切なことなのかもしれんね、っていうことだ。国際恋愛ならぬ国際心中の当事者にとっては、文字通りお互いの心の中が見えないような間柄ではこころぼそくておちおち心中もできんということだ。

余談だが、俺的に面白いなあと感じるのは、どうしてこいつらが寒い11月の川に「素っ裸状態」で入水したのかという点だな。馬鹿げ方のドが過ぎている。裸になったらあまりに寒いんで冷静に戻っちゃったんだろうが、いったいどういうシュッチュエーションだったのかなーと、詳細な一部始終にかんして俺の想像は膨らむ一方だ。いったい服脱ぐ行為の重要性はどこになにゆえあったんだろうか。脱いだ服は果たしてどこ行っちゃったんだろうか。心中決行の前に裸でする用事でも何かあったのだろうか。水の中でもがき苦しんでるうちに脱げてしまったのだろうか。辻強盗に身包み剥がれてもってかれちゃったのだろうか。道端で出会ったかわいそうな乞食の親子のためにその場で脱衣して恵んでやったのだろうか。それとも「入水は裸で」という隠密な心中のシキタリでも昔はあったのだろうか…。ああ服を着てればちゃんと目的を全う出来てたかもしれないのに…どうしておまえら裸だったの?それを思うとほんとうに俺気の毒でならぬ。

A地点 釜山府緑町2丁目23番地=釜山広域市西区天馬路199番길 8
 (現在位置=俗称玩月洞旧張春館統営館)
B地点 東莱郡沙上面派出所(現在位置)

A地点から-B地点まで現在の経路


尹心悳 1897.7.25-1926.8.4

1897년생, 한국 최초의 소프라노 가수로 꼽힌다. 조선총독부의 관비유학생으로 발탁되어, 일본에서 성악 공부를 하였다. 일본에서 역시 유학생이었던 김우진과 만나 관계를 맺었지만, 김우진은 그 때 이미 유부남이었다. 즉 불륜관계. 둘은 1926년 8월 4일 배에서 정사하였다.성악을 전공하였지만 사실 그녀가 유명해진 것은 대중가요인 사의 찬미를 취입 발표하고부터. 이 곡은 이오시프 이바노비치의 왈츠 「다뉴브강의 잔물결」의 주선율에 별도의 가사를 덧붙인 곡. 당시로서는 굉장히 아니 지금으로도 어마어마한 판매량인 10만장을 기록했다고 한다.

♫ 사의 찬미 -윤심덕 




広告の朝鮮同日付新聞紙面より


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カタカナ・한글・漢字
の入り混じった広告文面は唐突でいて
どこかしらエロチックである。

昭和4年
東亜日報。

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  • Kim Myung-Gon Sound Vol.1
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    Dokdo Is South Korea Land - Jung,Gwang-Tae 1982
    Ave Maria - Sarang Gwa Pyunghwa 1978




    All songs arranged & performed by
    Kim,Myung-Gon (1952-2001)



    https://soundcloud.com/koreastationnouveau/sets/kim-myung-gon-sound-vol-1







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